震災白書から読み解く2 被災地の意識の格差〜釜石の郷土芸能—虎舞、鹿踊、神楽が地域をつなぐ

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1年半以上、釜石で活動をしていて、地域内の震災復興に対する意識の差が広がっていることを感じます。

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その課題解決のヒントがこの郷土芸能祭にあります。(2014/11/2 うみやま郷土芸能大競演祭にて)

心の復興に向けてサポートはまだまだ必要

釜石市の復興状況の一部を紹介すると、瓦礫の撤去は終了し、区画整理もほぼ確定、現在かさ上げ工事で毎日たくさんのダンプカーが行き交っています。防潮堤や公共施設の整備計画や集落の移転計画も策定されて、復興は順調に進んでいるように見えます。しかし、これはハードの復興の部分のみで、ソフト面の心の復興に向けては、まだまだサポートの必要な状況が続いています。

震災から3年半以上が経ちましたが、仮設住宅には現在約2,300世帯が入居していて、8割以上の被災者が仮設住宅に留まったままとなっています。仮設住宅は、防音が悪く、周囲に十分に遊ぶことのできる場が少ないため、そこで過ごす子ども達は、ストレスを抱えながら日常を過ごしています。実際、岩手県の調査によると内陸に比べて沿岸の市町村の方が、要サポートと判定された小学生の割合が高い傾向が続いています。

復興に対する意識の格差

少し古いデータですが、東北3県と全国の意識の差がはっきりと出ています。

日常生活が東日本大震災前の状態に‘完全に戻った’ 全国56%、東北3県35%と乖離

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出典 震災白書2013 マクロミル

これは、全国的な比較で、設問が生活が震災前に戻ったかというものなので、震災復興に対する意識の格差を直接は反映していません。
以前の記事「震災白書から読み解く震災からの風化~被災地の報道の減少と情報発信の重要性」でも触れましたが、全国的に見て被災地の情報に触れることも減っていますし、意識の格差は、同じ岩手県内でも内陸部と沿岸部でも見られますし、釜石市内でも実際に感じられます。
震災直後は、地域全体が復興に向けて一丸となってやっていこうという気持ちで一つになっていたのですが、時間を経るにつれて、復興に対する意識の格差が生まれてきています。同じ市内でも、津波が来なかった地域は元の生活に戻りましたが、被災された多くの方々が仮設住宅の生活を送っています。被災された方の中でも、既に自立で家を建て直した方もいれば、先行きが見えない人もいます。これは、市内だけの話に留まらず、市町村によっても、復興の進み具合も異なりますし、被災地と非被災地では、震災や復興に関する情報に触れる機会も違っています。本当の復興を考えると、地域全体が一丸となる必要があります。

今後必要なこと 〜テーマ型の取り組みで横串をさす〜

復興に向けて、まだ被災住民間でまちづくりの議論や復興という文脈での取り組みはまだまだ必要ですが、将来的には復興というところを越えて、地域全体をどうしていくのかを考えていく必要があります。しかし、復興という文脈で関わっている人は固定化されてしまっています。実際、仮設団地ができて被災された方を受入れた町内会の方と話していて、「一緒に何かやりたいけど、どう関わったらいいのか…」という声も聞きました。思いがあっても、なかなか接点を持つことができていないようです。

今後、必要な取り組みは、「復興」という言葉を使わないで、被災された方、被災していない方の区別なく、様々な人が一緒になって取り組めることが重要です。

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例えば、三陸ひとつなぎ自然学校では、今年度から「森のようちえん どんぐり うみねこ クラブ」を開催し、自然の中で子育てをしたいという親と子どもが集まって、子ども達に森や海など地域の自然の中で様々な体験をさせながら、親同士がゆるやかにつながれる場づくりを進めています。

また、冒頭の写真にある、11月上旬に、釜援隊も企画運営で数名が参画している釜石うみやま連携交流推進協議会の主催で、うみやま郷土芸能大競演祭を開催。約10団体が集まり、沿岸部の虎舞、上流部の鹿踊が一堂に会しました。これも、被災したエリアの方、被災していないエリアの方が郷土芸能というテーマでつながった場となりました。

このように、何かのテーマを通して様々な人々をつながり、今後は地域全体が一丸となった将来的なまちづくり、地域づくりの議論や取り組みに発展していくことが大切です。

震災白書を読み解く 第1弾もぜひ

「震災白書から読み解く 震災からの風化~被災地の報道の減少と情報発信の重要性」

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