森のようちえん全国交流フォーラム2014in東北で『被災地の「コミュニティ」をつなぎ直す「森のようちえん」』というタイトルで釜石市での事例発表をしました。全国から300名近くの方が集まっていて、なかなかの活気です。
発表の方は、色々と盛り込みすぎたのですが、
要は、森のようちえんがその中の活動に留まらず、地域にひらいていくことで、地域全体が子どもを育む地域になって、子どもが育ちやすくなるし、地域も元気になるよね、
ってことを言いたかったのです。
釜石で森のようちえんを開催する経緯
大きな理由は、2つ
- 地域のコミュニティのつながりが薄くなってきた
- 将来この地域を担っていくのは、今の子どもたち
1の部分で、補足すると
親同士のコミュニケーションの場が少なくなっていたり、復興に対する意識の格差もあって
テーマ型の取り組みで横串をさしていくことが、必要です。
これは以前の投稿に詳しく書きました。
→震災白書から読み解く2 被災地の意識の格差〜釜石の郷土芸能−虎舞、鹿踊、神楽が地域をつなぐ
2のところでいうと、
10年後20年後に復興を遂げた(何をもって復興なのかは議論がありますが…)後、その地域で主役となって暮らすのは、今の子ども達です。その子どもたちが、地域の人から愛され、子ども自身が地域の自然・文化を大切だと思う気持ちや原体験がなければ、前向きに地域を担っていく人材にはならないと思います。
ハードの復興に合せて、ソフト面の心の復興も重要で、将来どのような人がそのまちで暮らすのかはとても重要です。
1と2の理由から、親も巻き込みつつ、地域の自然・文化に触れる原体験の場として、釜石版の森のようちえんを始めました。
森のようちえんから地域づくりへ
実際にやってみると、森のようちえんの活動にとどめておくのはもったいないと感じています。
森のようちえんを実施する以前から、子どもの居場所づくりや自然体験キャンプなどを実施していて、地域の方々を子どもの活動に巻き込むことで、地域の方々も一緒になって子ども達を育んでいく地域になっていくことを実感しました。地域の大人が子ども達に関わると子ども達とっても良い活動ができるだけではなく、地域の大人達も活き活きします。地域の大人も子どももお互いにとって、良い気付きや成長が得られる好循環が生まれます。
森のようちえんという世界から、もっと地域社会へつながっていくべきです。
こうして考えると、釜石の取り組みは震災復興という文脈で始りましたが、
被災しているしていない関係なく、様々な地域でも同じことがいえます。
どうやって森のようちえんを地域にひらくか?
森のようちえん×○○
という感じで、○○の中に地域の様々な資源・テーマを入れていくことで、地域の接点が増えていきます。
実際これまでやってきたことだと、未就学児だけの活動ではありませんが、お祭だったり、森づくり、絵本、小屋づくり等があります。まだ、テーマとして取り組めていませんが、ツアーやボランティアのマッチング先で関係のある漁業や農業に携わる方々との連携も今後考えられます。
発表スライドを下方に添付します。
発表前は、まだ考えがまとまっておらず、スライドそのものは色々と入っています。発表した後、何人の方と話をしていて、言いたかったことが、明確になってきたので、書き留めました。
これも現段階の考えで、森のようちえん全国交流フォーラムは、まだ2日間あるので、色々な方と話をしながら、思考を深めていきます。
スウェーデンでは50年以上前から森のムッレ教室を続けています。
環境先進国にむけた子どもの育ちの土台作りの重要性を感じます。
現場で感じる子どもの違和感を科学的に紐解きます。
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